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自分の器って小さいなぁ
キャパが狭いなぁ
こんなふうに自分を評価していることはありませんか?
冒頭の自己紹介にあるように、僕は強度のHSPです。
HSPの人は、感受性が豊かなので、いろんな情報や刺激を受け取ってしまいます。
その結果、すぐにキャパオーバー(いっぱいいっぱい、余裕がない)になりやすい傾向にあります。
※もちろん、キャパオーバーになるのはHSPの人だけではありません。
HSPではなくても、自分のキャパシティに悩んでいる人はたくさんいるでしょう。
そして、そんなキャパオーバーになった自分に対して
みんなできてる事なのに、なんで自分はできないんだろう…
自分は、何故すぐにキャパオーバーになるんだろう…
このように感じて、一人反省会をすることも多いのではないでしょうか?
僕も、毎日のように一人反省会して、キャパが狭い自分をずっと責めてきました。
一人反省会で、どんどん自分が嫌いになるという方は、こちらも併せてご覧ください。
でも
実はHSPって
キャパが狭くないのかも?
ということに気づいてから、気持ちがとても楽になりました。
そして
実はキャパオーバーになりやすいということは、長所でもあると気づきました。
そこで今回は
- HSPとキャパオーバーの関係について
- キャパが狭い・キャパが小さいことが長所である理由
この2つについて解説ていきたいと思います。
「自分はHSPではない」という人にも参考になるかと思いますので、最後までお付き合いいただけると幸いです!
1.HSPとは人よりも刺激に敏感で感受性と思考力に優れた人たちのこと
近年、「HSP」「繊細さん」という言葉が流行り、知っている方も多いと思いますが
言葉は知ってるけど、よく分からない
という方の為に
- HSPとはどのようなモノなのか
- HSPはどんな人のことなのか
これらを解説していきます。
HSPとは、「Hightry Sensitive Person」(ハイリー センシティブ パーソン) の略で、日本語では「ひといちばい敏感な人」と訳されます。
HSPを提唱したエレイン・N・アーロン博士は、著書の中で
『人口の15~20%を占め、遺伝子的に、些細なことに敏感で
著書:「The Hightry Sensitive Person in Love」より
内的な経験を深く考える傾向にあり
そのために必然的に、外の出来事に圧倒されやすい
神経システムをもって生まれてきた人のことです』
と言っています。
①HSPの4つの特徴DOSE
先ほどのアーロン博士の著書の中に出てきた
- 些細なことに敏感
- 深く考える傾向
- 外の出来事に圧倒されやすい
という特徴を、4つにまとめたものが、前述した「DOSE」とよばれる特徴です。
D:Depth of processing ………………………………………………… (情報を)深く処理する
O:being easily Overstimulated …………………………………… 過剰に刺激を受けやすい
E:being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular
………………………………………………… 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
S:being aware of Subtle Stimuli …………………………………… ささいな刺激を察知する
基本的には、この「DOSE」の4つすべてが該当しないと「HSP」ではない!と言われています。
2.キャパオーバーとはどんな状態? ―あふれるコップと注ぐ水の関係性—
そもそも「キャパオーバー」とは、具体的にどんな状態でしょうか?
また、キャパオーバーになる人は、本当にキャパが狭い人なのでしょうか?
図を使いながら詳しく解説していきます。
まずは
- 情報を「水」
- 自分のキャパを「コップ」= 情報を受け取れる器の大きさ
と考えてみてください
キャパオーバーとは、下の絵のように水(情報)が、コップ(キャパ)に入ってき過ぎた(あふれた)状態です。
このキャパオーバーを起こしている「コップから水があふれた」状態は、コップが小さい(キャパが小さい・狭い)から起こると考えていませんか?
実は、キャパオーバーが起きる状態というのは、「コップが小さいから起きる」という理由だけではありません。
人がキャパオーバーになるには、2つのパターンがあります。
それぞれ紹介していきます。
①人がキャパオーバーになる2つのパターン
人が情報を受け取る時は、次の4つのパターンがあります。
- 情報は少ないけど、キャパも小さい
- 情報が少なくて、キャパが大きい
- 情報が多いけど、キャパも大きい
- 情報が多いのに、キャパが小さい
下に、図を載せておきますので、参考にしてください。
では、この4つのパターンの中で、「キャパオーバー」といわれる状態について、見てみましょう。
キャパオーバーになるのは
- 情報は少ないけど、キャパも小さい
- 情報が少なくて、キャパが大きい
- 情報が多いけど、キャパも大きい
- 情報が多いのに、キャパが小さい
この2パターンです
この「キャパオーバーする2つのパターン」について、もう少し詳しく説明していきます。
1)情報は少ないけどキャパも小さい
まずは「情報は少ないけど、キャパも小さい」パターンについて説明します。
蛇口から出てくる水が少なくても、コップが小さければ、水はあふれます。
また、蛇口から出てくる水の量が少なくても、時間をかければコップの水を一杯にすることができます。
同じように、情報が少なかったとしても、自分のキャパが小さければ、すぐに限界を迎えてしまいます。
ほとんどの人は、情報の量に注目をせずに、この「コップが小さい」=「自分のキャパが小さい」ということだけに、注目をしているのではないでしょうか?
2)情報が多いのにキャパが小さい
もう1つのキャパオーバーのパターンは、「情報が多いのに、キャパが小さい」場合です。
蛇口から勢いよく水を出せば、小さいコップであれば、すぐに一杯になってしまいます。
たくさんの情報があれば、当たり前ではありますが、自分のキャパが小さければ、すぐにキャパオーバーになります。
しかし、この場合は、もしキャパが大きかったとしても、キャパオーバーになるのは時間の問題でしょう。
あまりに多い情報は、自分で受け取る情報量をコントロールしていく必要があります。
②キャパオーバーには時間も関係している
- 情報は少ないけど、キャパも小さい
- 情報が少なくて、キャパが大きい
- 情報が多いけど、キャパも大きい
- 情報が多いのに、キャパが小さい
キャパと情報の関係性は、前述した以上の4つのパターンですが、これらに関係深い要素があります。
それは「時間」です。
前述しましたが、蛇口から出る水が多い場合でも、反対に少ない場合でも、時間をかければコップを水で溢れさせることができますね。
また、コップも同様に、コップが大きくても小さくても、時間をかければ、蛇口から出てくる水の量に関係なく、水はコップいっぱいになります。
つまり、情報量や自分のキャパの大きさに関係なく、時間をかければキャパオーバーになることがあるということです。
例えば、「たいしたことない」と思っていたストレスも、長時間浴び続ければ、いずれ爆発してしまうでしょう。
これと同じように、少ない情報だからといっても、長い時間をかければ、キャパオーバーになることもあります。
キャパオーバーしたと感じた時は、どれくらいの期間、その情報に触れていたかの評価をすると、「自分のキャパが小さい」という思い込みに気がつけるかもしれませんね。
③HSPがキャパオーバーになりやすいのは受け取る情報量が多いから
私は、人より頑張れないダメな奴だ
あの人は、私より頑張ってるのに…
私は、すぐにいっぱいいっぱいになっちゃう
このように悩み落ち込む人は
- 「情報量が少ないけど、キャパも小さい」
- 「情報が多いのに、キャパが小さい」
この2つに共通する「キャパが小さい自分」しか想定してないんです。
これしか想定していない…つまり「自分はキャパが小さい」と思い込むことで、悩んでしまっていることが多いんです。
実はあなたも、人よりキャパが大きいけど、受け取る情報量が人一倍多いのかもしれません。
一度、自分が受け取る情報量について、客観的に振り返ってみるのもいいかもしれないですね。
④HSPがキャパオーバーになる隠れたもう1つのパターン
HSPの場合、少ない情報からでも、たくさんの情報を受け取り、頭の中で情報処理をしています。
そのため、いくらキャパが大きかったとしても「キャパオーバーになりやすい」という特徴があります。
例えば、お風呂の蛇口をしっかり閉めていなくて、翌朝見たら浴槽に水が溜まっていた!という経験はないでしょうか?
少ない水でも時間をかければ、浴槽いっぱいに水は溜まります。
繰り返しになりますが、HSPには、DOSEという4つの特徴があります。
D:Depth of processing … (情報を)深く処理する
O:being easily Overstimulated … 過剰に刺激を受けやすい
E:being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular
… 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
S:being aware of Subtle Stimuli … ささいな刺激を察知する
HSPの人(もしくはこの特徴に近い人)は、HSPではない人と比べて、小さな情報からでも、たくさんの刺激(情報)を受け取ることができる傾向にあります。
HSPのであれば、思い当たるかもしれませんが、人の機嫌を敏感に感じ取るのではないでしょうか?
例えば、他の人が気がつかないような「些細な表情」や「声のトーン」、「歩く足音」などの変化で
あ…。絶対この人、今日機嫌悪いわ…。
と、気がつく機会が多いでしょう。
HSPの人にとっては、これが「日常」です。
このように、少ない情報から、多くの情報を受け取って処理して、行動に移しています。
「日常」だからこそ、少ない情報から多くの情報を受け取る機会が多すぎて、キャパオーバーになってしまうというわけですね。
3.HSPにとってのキャパが狭いキャパが小さいは弱みではなく強み
すぐキャパオーバーになってしまう所は、自分の弱点・弱みと感じているかもしれません
でも
HSPの人は、人が受け取らない・気づかない情報を察知して、その情報に対してよく考えています。
だから
すぐにキャパオーバーになってしまうんです。
(情報をよく考えるという意味では「すぐ」ではないですが)
でも
- 些細な情報も見逃さずに気づけることができる
- 小さい情報を深堀できる
これって、すごい長所・強みではないでしょうか?
人への気配りや配慮は、気が付けなければできません。
小さい情報が、相手にとってどんな影響があるのか深堀できなければ、気配りや配慮はできません。
自分のキャパの狭さ・器の小ささに悩んだ時は
人が気づかない所に気付けてて
それに対して深く考えられている証拠だね!
と考えてみて、自分の長所として自信を持っても良いんです。
長所と短所は表裏一体です。
自分の短所を見つけたら、見方や視点を変えることで、このように新しい自分の良い所・長所を見つけることができます。
短所と長所については、こんな記事も書いていますので、こちらも併せて読んでみてください
4.HSPはキャパが狭いのではなく実はキャパが広い!
今、僕は看護師をしつつ、カウンセリングもしています。
カウンセリングをしていると、次のような悩みをよく聞きます。
私は、他の人より頑張れないダメな奴だ
あの人は、もっと頑張ってるのに、すぐにいっぱいいっぱいになっちゃう
周りの人たちの中には
「人と比べる必要なんてないよ」
「十分頑張ってるよ」
と、励ましてくれる人もいます。
でも、励ましてくれる人がいたとしても、「自分は、全然頑張れていない」と、ネガティブな気持ちになることもあります。
僕は、こんな感じでしたが、落ち込みやすくなっていたり、自分に自信がない時って、みなさん
このように、HSPの人は、深く考え込み、小さな情報にもたくさん気づいて、それに対して丁寧に対応しています。
そこまでできるHSPの人のキャパは、人より広いと思いませんか?
5.HSPか非HSPかは重要ではない
少し余談になりますが、SNSなどを見ていると、よく自分や相手に対して「HSPか?非HSPか?」を議論している所を見かけます。
個人的には
HSPかHSPではないかは、「正直どちらでもいい」
と思っています。
これは、批判的な意味での「どちらでもいい」ということではありません。
その人自身が感じる「生きづらさ」が、HSPという考え方に出会って、楽に生きていけるようになることが大切。
「HSPかどうか」にこだわる必要はないし、他人がとやかく言う必要もないと思うんです。
僕は、アーロン博士の著書を読んで、この概念を提唱した目的は、「生きづらい人たちが、少しでも楽に生きていけるように、この考えを広めていきたい」というものではないかと解釈しています。
「HSP」という概念は、グループ分けをするためではなく、自分の特性を知って楽な生き方の対策を立てていくツールにするのが良いと思っています。
6.まとめ
HSPの人たちは、深く考えすぎてしまい、長所を短所と捉えてしまうことがあります。
決して、キャパが小さいわけではないのに、「キャパオーバーになった」という事実だけを見て、自分のキャパが小さい・狭いと考えてしまいます。
HSPだからこそ、1つの事実を深く考えて、その中から自分の長所を探すように意識すれば、少し今までよりも「生きやすい」と感じられるようになるのではないでしょうか。
この記事が今悩んでいる人にとって、少しでも救いになればと思っています。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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