【言葉の力】『Re:ゼロ』に学ぶ-「頑張れ」がつらい日の心を守る“強く在れ”という優しさ-

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「頑張れって言われるのがつらい」
「励まされているのに、なぜか胸が痛い」

このように自分を責めた経験が、あなたにもありませんか?

まじめな人ほど、誰かからの励ましの言葉を“自分への評価”として受け取ってしまうことがあります。

「頑張れ」と言われると
今のままの自分では足りない——。
今の自分ではダメだから励まされるんだ——。

そう考えてしまう。

励ましの言葉を素直に受け取ることができない。
「頑張れ」って言葉を掛けられるたびに、自分が嫌いになってしまう。
そんな経験をしている人は、少なくありません。

こんな弱い自分が嫌い。
でも、すぐに「強い自分」に変わることはできない。

私も、頑張っている自分を認められず、弱い自分から「強い自分になりたい」と何度も願っては、諦めて——。
それを繰り返し、より自分に自信が持てないという負のループから抜け出せない時期がありました。

今日は、そんな私と同じ悩みを持つあなたに届けたい言葉です。


この記事は、
「頑張れ」と言われるたびに心がモヤモヤする。
そんなあなたに、
そのままの自分を責めずにいられるようになるための“心の持ち方”をまとめました。


そらのアイコン

【この記事を書いた人】
看護師(臨床経験10年以上)/家族ケア専門士として活動
・国立大学非常勤講師(高齢者看護学実習指導教員)
・グリーフケア専門士取得
・カウンセラー
・集中治療室・救急外来から在宅医療・介護施設まで幅広い現場を経験。

・年間60件以上の認定調査実施。

目次

「強くなれって、言うんですか?」

「いいえ。強く在れと、そういいます。」

長月 達平(著)『Re:ゼロから始める異世界生活 8』KADOKAWA

この言葉は、『Re:ゼロから始める異世界生活』8巻(アニメ22話)の中で、主人公ナツキスバルに対して、老剣士のヴィルヘルムがかけたものです。

この作品の主人公である、高校生のナツキ・スバルは、ある日、突然異世界に召喚されてしまいます。

何の能力も持たず、武器も知識もなく、それでも必死に生き延びようとするスバル。
彼に唯一与えられた“能力”は、「死ぬたびに時間が巻き戻る」という、残酷なタイムリープ能力です。

一見便利に聞こえますが、死の痛みも恐怖も、絶望も全部スバルひとりが背負うことになります。
誰にも理解されず、誰にも頼れず、ただ「大切な人を守りたい」という一心で、何度も立ち上がる──。
これは、そんな物語のワンシーンです。


何度挑んでも失敗し、心が折れかけていたスバル。
自分なりに頑張ってきた。
それなのに、
まだ頑張れる——
もっと頑張れ——
と、この人は言うんだろうか?
そんな想いを抱いたスバルの問いかけ。
それに対し、ヴィルヘルムは静かに、しかし揺るぎない優しさで「強く在れ」と伝えました。

「強くなれ」ではなく、「強く在れ」。
わずかな違いですが、このひと言の中には、「励まし」と「肯定」が同時に込められているんです。


「強くなれ」という言葉には、

「今のあなたはまだ弱い」
「あなたは今のままではダメ」

という前提が含まれています。

言った相手に悪気はなくても、受け取る側は「今の自分はダメなんだ」と感じてしまう。

冒頭に出てきた「頑張れ」という言葉も、この「強くなれ」と似たニュアンスを含んでしまうことがあります。

・頑張れていない自分はダメ
・もっと強くならなきゃいけない
・今のままじゃ誰かに迷惑をかける

優しい人ほど、真面目な人ほど、こうした解釈をしてしまうのです。

私は「繊細さん」と呼ばれるHSPという気質を強く持っています。
このHSPの方は特に、言葉のニュアンスに敏感だからこそ、励ましが刃のように心に刺さってしまうこともあります。

HSPの基礎知識や特徴はこちらで詳しく解説しています。
【看護師監修】HSPとは?人間関係に疲れやすく「生きづらい」と感じるあなたへ



一方で、「強く在れ」という言葉には、
「あなたはそのままでいい」
という肯定が含まれています。

・弱くてもいい
・今は立ち上がれなくてもいい
・戦えない日があってもかまわない

そのうえで、
「強い気持ちだけは、どうか失わないでほしい」
そんな優しい願いが込められているのです。

スバルは戦う力こそなかったけれど、気持ちだけは折れずにいようとする姿勢はずっとありました。

力はなくとも戦い続けるスバルの「強さ」を、ヴィルヘルムは誰よりも評価し、尊重しました。
そして、この「強く在れ」という言葉を掛けた後、ひとりでは戦わせないという覚悟を示し、一緒に困難に立ち向かって行くんです。

…イケメンすぎます。
ナイスミドルの極みです。


今日まで懸命に生きてきたあなたは、弱くなんてありません。

でも、生きていれば「自分は弱い」と、自分にダメ出ししてしまう日もあるでしょう。
それは人として自然なことです。

いきなり強い人間になる必要はありません。
急に完璧になろうとしなくていいんです。
だって、いま急に強くなることはできないんですから。

ただ——
心だけは、強く在り続ければいいんです。

どんなに苦しい時も、心のどこかで
「それでも、私は進みたい」
そう願える気持ちが残っているなら、それはもう十分に“強さ”です。

つらい日が続いても
今日も仕事に行けた
今日も学校に行けた

できないことがあったとしても
今日、生きていた

つらい中、今日を生きる選択をして、今を生きているあなたの中には
——ちゃんと“強さ”が在ります。


長い人生の中で、心がバキバキに折れる瞬間は何度も訪れます。

私自身、「粉砕骨折か!」というほどメンタルが砕け散った経験もあります。
友達に「よくあの状態から、笑って生きていられるようになったよね」と言われるほどです。

でも、人は折れた回数だけ、「強く在り続けること」を学んでいくんだと私は思います。

もし今つらければ、誰かに頼っていい。
助けてもらっていい。
泣いても、立ち止まってもいい。

それは決して“弱さ”ではありません。

その中でも、前を向こうとする“気持ち”が強さです。
実際に前を向いて進めるかどうかではなく、強い気持ちを持とうとすること。
それを忘れないでください。

そのうえで──
あなたがあなたの心を手放ささえしなければ、ちゃんと前に進める日が来ます。

だって、あんなに弱い私がそうだったんだから。


「強くなる」のではなく「強く在る」。
その違いが、あなたの心を守ってくれます。

あなたは弱くなんてありません。
「頑張れ」と言われても、言われなくても——
大丈夫、あなたはいつも頑張れている。

たとえ、自分を弱いと感じる日があっても

「強くなれ」ではなく「強く在れ」

この言葉を、どうかそっと心に置いておいてください。


次回:「ハイキュー!!」に学ぶ“自己評価と他者評価”

【言葉の力】シリーズ一覧はこちら👉「漫画やアニメが私に教えてくれる人生の大切なこと」


このブログは、看護師(臨床経験10年以上)、家族ケア専門士が書いています
集中治療室・救急外来・内科・外科・整形外科・訪問看護・特別養護老人ホーム・デイサービスなど、幅広い医療・介護現場を経験
認定調査員として年間60件以上の要介護認定調査を行い、介護制度と在宅介護の現場にも精通
国立大学非常勤講師(高齢者看護学実習指導教員)
心理学・カウンセリングを15年以上学び、現在はカウンセラーとしても活動

【資格・実績】
・ 看護師
・家族ケア専門士

・DMAT隊員
・グリーフケア専門士
・認定調査員(年60件訪問)
・ハンドケアセラピスト
・アロマテラピー検定1級
・ヒューマンギルドにてアドラー心理学・カウンセラー養成講座修了
・ユマニチュード基礎講座修了


「医学的知識 × 心理学的支援 × リラクゼーション」を組み合わせて
介護をするご家族の身体と心を支えるための活動をしています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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