【言葉の力】『ハイキュー!!』に学ぶ-他人の評価に振り回されない“自己肯定感を守る言葉”-

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あなたは「自分の良いところ」
すぐに思い浮かべられますか?

「自分のダメなところ」なら、一瞬で思い浮かぶんだけど…
そんな人の方が多いかもしれませんね。

・自分に良いところなんて全然ない。
・褒められても素直に信じられない。
・自分に自信が持てない。

そういう気持ち、私はとてもよく分かります。

以前の私は
・自分の長所は全く出てこなくて、短所ばっかりスラスラと出てくる
・誰かが褒めてくれたことを素直に受け止められない
・常に自分に自信がなく、自信がないから挑戦する勇気が持てない
こんな人間でした。

社会人になり、いろんな経験を経て
心理学を学び、自分なりに考え続けてきたことで
なんとか極端なネガティブ思考からは抜け出せました。
でも、まだまだネガティブ思考の自分も残っています。

そんな根っからのネガティブ思考だった私の心に刺さった言葉——
自信の持てない時に、ふっと心を軽くしてくれる言葉を今日は紹介します。


そらのアイコン

【この記事を書いた人】
看護師(臨床経験10年以上)/家族ケア専門士として活動
・国立大学非常勤講師(高齢者看護学実習指導教員)
・グリーフケア専門士取得
・カウンセラー
・集中治療室・救急外来から在宅医療・介護施設まで幅広い現場を経験。

・韮崎市からの依頼を受け、年間60件以上の介護認定調査を実施。


目次

自信をなくした心を支える“他人の評価に振り回されない言葉”

「人の関係は相対的。
誰かにとってのクソヤローも、誰かにとっては優しい彼氏なんだよ」

古舘春一『ハイキュー!!』37巻/集英社

これは、ハイキュー!!37巻の“番外編”に登場する
大将優(だいしょうすぐる)くんの彼女、山架美華ちゃんの言葉です。

バレー漫画なのに、みかちゃん自身はバレーの知識がほとんどない脇役中の脇役。
読者へのルール説明のためのキャラクターという感じの位置づけです。

このセリフは、アニメでも確認できなかったので、単行本の番外編だけで見られる、“レア”な台詞かもしれません。


人は誰でも“良い面と悪い面”がある:評価が分かれる理由

大将くんは、ハイキューの中では珍しい「腹黒キャラ」の1人。
プレースタイルも「腹黒い」と言われてしまう。
紹介したセリフの通り、彼女である美華ちゃんにすら「クソヤロー」扱いされてしまうほどです。

個人的には、この大将優くんは、
・スター選手がいないチームが勝利を掴むために、できる限りのことを全力でやる姿勢。
・相手チームの苦手としているポイントを見つけられる観察眼
・審判や観客から自分たちがどう見られているかということまで戦略に組み込める頭の良さと洞察力。
といったように、単にバレーに一生懸命な、とても魅力的キャラクターだと思っています。

でも彼女は、誰かに「クソヤロー」と思われている彼のことを
「優しい人」
と感じているんです。

この対比がとても象徴的な場面でした。


これは、彼が彼女の前だけ“良い人”を演じているから評価が違うのでしょうか?
(原作の中でも、彼女の前では良い子ぶるというシーンもあるので…笑)
そういう部分もあるかもしれませんが、この場面のこのセリフの本質は私は違うと思っています。

同じ人物であっても
「誰が見るか」、「どこを見るか」によって
評価はまったく違うものになる

誰が何と言おうが、私の見ている大将君の評価は変わらない
優しいあなたがいることを私は知っている。

悪い所があっても、悪い所を含めてその全てを——
その存在ごと肯定をしている。

そんな「強い意志」と「信頼」を含んだ言葉だと私は思うんです。

他人の評価が変わる理由:価値観・状況・機嫌で揺れる“曖昧さ”を理解する

でも、こんなことって、恋愛でもよくある話ですよね。

付き合い始めには
「優しいところが好き」と言っていたのに、
別れるときには
「優柔不断なところが嫌い」と言われてしまう。

見ている“性質”は同じ。
でも、状況や気持ち、求めるものが変わるだけで
評価は一瞬で変わってしまいます。


職場でも同じようなことがありませんか?

ある先輩には
「あなたは仕事が丁寧ね」と褒められる一方で、
別の上司からは
「お前は仕事が遅い」と怒られる。

同じ“自分”なのに、言われることはバラバラ。
結局、自分て何なんだろう——
と思いつつ、心の中に残るのは「仕事が遅い」というネガティブな言葉だけ。

でもよく考えてください。
あなたの中に残っている、その「誰かに評価されたネガティブな言葉・評価」って
それって絶対的なあなたの評価ではなく
“ある人だけが感じたこと”ではないですか?

実は、同じあなたを見て、違う評価をしている人もいたはずなんです。

それは、単に評価する側の価値観や状況が違うだけなんです。

評価する人が違ったり
同じ人が評価したとしても、見る面が変わったり
評価する人の気分や機嫌が違ったり
評価される側ではなく、評価する側の違いで
「評価」なんていくらでも変わってしまう不安定なものなんです。

人の評価は
“誰が見るか・どんな場面か・どんな価値観か”
で、いくらでも揺らぐもの。

決して、あなたの“本質”を決めるものではないんですよ。

そんな曖昧なものに、あなたの人生を振り回される必要はないんです。


他人の言葉に左右されないために:自分の価値を守る視点の持ち方

美華ちゃんの言葉は、とても優しい視点をくれます。

周りからどんな評価をされても、
それに振り回されず、
自分が感じている“その人の姿”を大切にしていい。

そしてこれは、
自分自身にも同じように向けるべき視線です。

「誰かにとっての悪いところ」は、
「誰かにとっての良いところ」でもある。

だからこそ、
自分の評価は、自分が決めていいんです。

もし、
今の自分の自信が持てない——
誰かに悪い評価をされて落ち込んでいる——

そんな人は
“ある側面”だけの自分を信じなくていい。
“別の側面”の自分もいるということを、まずは知ることからってください。


他人の評価よりも“自分がどう感じるか”を大切にしていい理由

他人の評価は、思っている以上にあいまいで、移ろいやすくて、不確かなもの。
その都度変わる誰かの“ものさし”に合わせて、自分を責めなくてもいいのです。

あなたが感じる、自分の優しさ、強さ、頑張り。
それを一番分かってあげられるのは、他の誰でもなく“あなた自身”です。

美華ちゃんの言葉が、今日のあなたの心を、少しでも軽くしてくれますように。


次回:「ワールドトリガー」に学ぶ“結果と熱意の関係性”

【言葉の力】シリーズ一覧はこちら 👉「漫画やアニメが私に教えてくれる人生の大切なこと」


このブログは、看護師(臨床経験10年以上)、家族ケア専門士が書いています
集中治療室・救急外来・内科・外科・整形外科・訪問看護・特別養護老人ホーム・デイサービスなど、幅広い医療・介護現場を経験
介護認定の認定調査員として、韮崎市からの依頼を受け、年間60件以上の要介護認定調査を行い、介護制度と在宅介護の現場にも精通
国立大学非常勤講師(高齢者看護学実習指導教員)
心理学・カウンセリングを15年以上学び、現在はカウンセラーとしても活動

【資格・実績】
・ 看護師
・家族ケア専門士

・DMAT隊員
・グリーフケア専門士
・認定調査員(年60件訪問)
・ハンドケアセラピスト
・アロマテラピー検定1級
・ヒューマンギルドにてアドラー心理学・カウンセラー養成講座修了
・ユマニチュード基礎講座修了


「医学的知識 × 心理学的支援 × リラクゼーション」を組み合わせて
介護をするご家族の身体と心を支えるための活動をしています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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